熱い気持ちと冷静さを併せ持つ
チーム医療では常に視野を広く保つ
私が藤田医科大学リハビリテーション部門へ就職しようと思ったきっかけは、施設の環境とリハビリテーション部の規模の大きさに魅力を感じたからです。まず施設環境ですが、リハビリテーション室が広く治療機器や治療用ロボットが豊富です。学生時代、いくつかの病院に実習に行きましたが、このような恵まれた環境は他にありませんでした。藤田医科大学リハビリテーション部門は私が就職活動をしていた当時、3つの病院(現在は岡崎医療センターを含め4つ)をローテートすることができました。各病院はそれぞれに特色があり、入院患者さんの病期も異なります。また、大学病院には訪問リハビリテーションをはじめ生活期の介入を行う地域包括ケア中核センターもあり、多彩な経験を積むことができるという点に惹かれ、応募しました。
現在、私は大学病院の回復期リハビリテーション病棟で働いています。ここでは一人ひとりの患者さんにしっかりと時間を充てて退院までの支援をしますが、リハビリテーションの1単位1単位をおろそかにしては本来の回復が得られません。その時間で何をすべきかしっかりと論理的に考える必要があります。また、リハビリテーション科医、看護師をはじめ、他職種との連携が特に重要となるのも回復期リハビリテーションの特徴だと感じています。作業療法士として患者さんの回復に熱い気持ちを持ちながらも、チームの一員として冷静に周りとコミュニケーションを取り、チーム全体の方向と自分の向いている方向が常に揃うように、視野を広く持つことを心がけています。
私は「作業療法士は対象者の生活をみて、現在及び未来における困り事を解決する仕事である」と考えています。回復期リハビリテーション病棟は患者さんの生活空間であり、社会でもあるため、現状の暮らしぶりや対人関係などを身近に聴取・観察することができ、大変やりがいのある環境であると感じています。
いつでも誰とでも相談できる
私は将来的には研究員や教員として研究にしっかりと取り組める環境に身を置くことを考えています。藤田リハビリテーション部門にはこういったロールモデルの先輩もたくさんいて、進路に限らずいつでも相談できる環境にあります。
また、先輩に相談するだけでなく、上司との面談が年に3回組まれています。面談では1年間の自分の目標を上司と共有し、目標に対する進捗状況を確認し合います。目標がないと何となく日々を過ごしてしまいがちですが、この面談があることで目標を意識して仕事をすることができ、自分のモチベーションアップにも繋がります。
後輩ができ、自分が相談されることも増えてきました。先輩たちから貰ったアドバイスと自分の経験を活かし、後輩たちの悩みを一緒に解決するのもやりがいのある仕事だと思っています。
環境は自分では変えられないが、選ぶことはできる
藤田医科大学病院にはたくさんの大学生が実習にやってきます。私も学年が上がり、学生に指導する立場になりました。学生にさまざまなことを伝えるには自分が学びを深める必要がありますし、人へのより良い伝え方を考える機会ともなり、プラスとなることが多いです。また、同職種の優秀な後進を育てることは、将来の患者さんを救うことに繋がる大切な業務だと思っています。
学生の皆さんと話していてよく聞かれることですが、ここでアドバイスをさせて下さい。臨床に対する姿勢、熱意、勉強量などは自分次第で変えることができますが、環境は自分の力でどうにかすることは難しいです。藤田医科大学リハビリテーション部門は国内でもトップクラスの恵まれた環境であり、そのような環境で働くことは、必ず自分の成長に繋がります。振り返ってみると特に新人時代は環境がとても大事だったと思います。冷静に自分が成長できるような選択をすることが大切です。ぜひ、一緒に働き、皆で成長していきましょう。
伊藤 一輝
作業療法士
藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科卒
2017年入職 藤田医科大学病院リハビリテーション部