Dismobiliity(移動障害)の評価治療・支援機器

移動はすべての人にとって、とても重要です。自立した日常生活を送るためには、移動できなければならないからです。移動には様々な手段がありますが、やはり歩くことが一つの大きな目標になります。歩くことは人間に与えられた最も簡便な移動能力であると同時に、健康の維持・増進にも直結するので、できるだけ多くの人に歩けるようになってもらえるべく、リハビリテーションを行っています。

私たちはこれまでに、歩くことを補助するための道具をたくさん開発してきました。東名ブレース株式会社と共同開発したRAPS-AFOは、足に麻痺がある人の足首をサポートする道具です。患者さんひとりひとりの機能に合わせて微調整ができるので、回復過程にある患者さんのリハビリに最適であり、日本中で使用されています。トヨタ自動車株式会社と共同開発したWelwalkは、脳卒中などにより片側の足が動かなくなった人の歩行練習を支援するロボットシステムです。「助けすぎない」のがポイントで、患者さんが常に最大限の力を発揮して練習することができるようになっています。これまでの歩行練習よりも早く歩けるようになることが期待されています。日本全国で80以上の病院に導入され、2018年にはロボット大賞厚生労働大臣賞を受賞しました。海外との共同研究も始まっています。

これまで全く歩くことができないと言われてきた脊髄損傷患者さんの歩行にも挑戦しています。アスカ株式会社・東名ブレース株式会社と共同開発したWPALというロボットを両足に装着して歩行練習を重ねると、両足の完全麻痺の患者さんでも歩けるようになります。このロボットを結婚式で使ってくれた患者さんもいます。

転倒予防も重要なテーマです。効果的なバランス練習を楽しく行うために、トヨタ自動車株式会社とBEARというロボットシステムを開発しました。3種類の専用ゲームを楽しみながら行うと、バランスが改善するという研究結果が出ています。

上手に歩けるようになったかどうかを正しく評価することも重要です。これまでは歩行を医師や療法士が目で見て評価をしていましたが、複数のことを同時に評価したり、細かい違いに気付いたりすることが難しいとされていました。そこで、キッセイコムテック株式会社と共同で、三次元動作解析装置KinemaTracer®を開発しました。体の関節にカラーマーカーをつけて、複数台のカメラの前で歩くと、体の傾きや関節の角度などが記録・分析され、歩行練習の方針決定に役立ちます。現在は、マーカーをつけないで分析する方法についても研究を進めています。

藤田医科大学リハビリテーション部門の研究成果は世界から高い評価を受けています。これからも、ひとりでも多くの人に「移動の自由」を届けるために、研究を進めていきます。

短下肢装具 RAPS-AFO(東名ブレース株式会社と共同開発)

歩行練習支援ロボット Welwalk(トヨタ自動車株式会社と共同開発)

脊髄損傷者用ロボット WPAL(アスカ株式会社・東名ブレース株式会社と共同開発)

バランス練習支援ロボット BEAR(トヨタ自動車株式会社と共同開発)

三次元動作解析装置 KinemaTracer®(キッセイコムテック株式会社と共同開発)

 

研究一覧

研究Research activities