摂食嚥下障害の評価・治療体系化

嚥下とは飲み込みのことです。摂食・嚥下の機能が低下すると食事を食べづらくなってしまい、また誤嚥性肺炎という肺炎を起こしてしまうこともあるため、摂食嚥下障害はリハビリテーションの重要な一分野になっています。私たちは「食べる」を課題として、摂食嚥下の分野に対しても幅広い研究を行なっています。ジョンズ・ホプキンス大学との共同研究「咀嚼 - 嚥下連関(chew-swallow complex)」をはじめとした嚥下(障害)メカニズムの解明、嚥下障害食品開発、嚥下訓練用チェアの開発、嚥下CTや高解像度マノメトリーによる嚥下動態の精緻定量化、末梢神経磁気刺激、食道入口部への食道拡張用バルーンカテーテル開発など、その取り組みは世界から高く評価されています。

世界で初めて実現した嚥下CTシステム(キヤノンメディカルシステムズ株式会社と共同研究)

飲み込み(嚥下)動態の3次元化によりこれまで不可能であったさまざまな定量評価が可能となりました。

嚥下練習用チェアSwallowchair®Ⅱ(東名ブレース株式会社と共同開発)

動作能力の低い患者さんでも容易に安全に疲労なく横向き嚥下を行うことができます。

食道拡張用嚥下バルーン(クリエートメディック株式会社と共同開発)

アンカーバルーンと拡張バルーンの二重構造。アンカーバルーンを用いて食道狭窄部の遠位でカテーテルを固定し、約5cmにわたり食道入口部を持続的に拡張することが可能になりました。

末梢神経磁気刺激用コイル(IFG株式会社と共同開発)

舌骨挙上障害やサルコペニアによる摂食嚥下障害患者さんを対象に舌骨上筋群を疼痛なく選択的に刺激し、舌骨上筋群の筋力増強が可能になりました。

エンゲリード、プロセスリード(株式会社大塚製薬工場と共同開発)

嚥下障害患者さんの機能に合わせた嚥下調整食として食事の可能性を拡げました。

写真提供:株式会社大塚製薬工場

研究一覧

研究Research activities