代表挨拶
リハビリテーション部門 代表
藤田医科大学医学部 リハビリテーション医学講座 主任教授
藤田医科大学七栗記念病院 院長
大高 洋平
活動の医学で世界に貢献する
この半世紀あまりの間に人類は、30年以上も寿命を延伸しています。そのなかで、歩く、食べる、考えるといった、人の基本的な営みである「活動」の障害に我々は直面しています。これまで人類が経験したことのないこの新しい課題に対して、どのような解決策を示すことができるのか、大きな命題が医学に提示されています。単なる長命ではなく長寿をどう実現するのか。病理と社会の間にある「活動」を視座とするリハビリテーション医学は、「活動の医学」として、この命題に真正面から取り組み、挑戦を続けています。
藤田医科大学には多数のリハビリテーション関連部門があります。 リハビリテーション医学講座、リハビリテーション学科、2つの寄付講座、1つの共同研究講座、5つの医療施設(藤田医科大学病院、七栗記念病院、ばんたね病院、岡崎医療センター、藤田医科大学東京先端医療研究センター)のリハビリテーション部門、地域包括ケア中核センター、ロボティックスマートホーム・活動支援機器研究実証センター(RSH・AATセンター)などです。総勢870名を超えるスタッフを擁し、病院から地域まで、超急性期から生活期まで全てのステージをカバーする大きな組織です。国際交流も盛んです。毎年、多数の研究者や臨床家が海外から訪れます。私たちは世界的にみても類のないこの恵まれた環境を活かし、発展させ、患者さん、地域、日本、そして世界に貢献したいと考えています。
超高齢化を迎え、暗くなりがちな日本社会において、リハビリテーション医学には社会を明るくする力があると私は信じています。産官学連携を積極的に図り、この分野を成長・発展させることで、必ずや社会を明るくできるはずです。リハビリテーション医学を通じて、明るい世界作りに貢献する。これを基本的な姿勢とし、優れたリハビリテーション医療人を育成し、未来につなげていくことが、藤田医科大学リハビリテーション部門の使命と考えています。
リハビリテーション部門の歴史
藤田医科大学リハビリテーション部門は、大講座であるリハビリテーション医学講座、2つの寄付講座、1つの共同研究講座を含む13部門で構成されており、全体として大きな複合体を形成しています。
1964年 | 藤田学園 設立 |
1972年 | 医学部 開学 |
1987年 | 七栗サナトリウム(現, 七栗記念病院) 開設 |
1987年 | リハビリテーション医学講座 開設 土肥信之 教授 |
1992年 | リハビリテーション専門学校 開校(-2007) |
1995年 | 第32回 日本リハビリテーション医学会開催(土肥信之) |
1997年 | 藤田リハビリテーション医学・運動学研究会 発足 |
1998年 | 才藤栄一 リハビリテーション医学講座(現, I 講座) 教授 昇任 |
2000年 | 七栗リハビリテーションセンター 開設(FITプログラム) |
2003年 | 園田 茂 七栗サナトリウム(現, 七栗記念病院) 院長 就任 |
2004年 | 医療科学部リハビリテーション学科 開設(学科長 金田嘉清) |
2007年 | 七栗研究所リハビリテーション研究部門 開設(-2017) |
2007年 | リハビリテーション医学 II 講座 新設(園田 茂 教授) 2講座体制となる |
2009年 | 才藤栄一 大学病院 副院長(併任 -2011) |
2011年 | 才藤栄一 副学長/理事(併任), 金田嘉清 医療科学部長/理事 就任 |
2013年 | 地域包括ケア中核センター 開設(センター長 金田嘉清) |
2013年 | 寄付講座 連携リハビリテーション医学講座 新設 |
2014年 | 第51回 日本リハビリテーション医学会学術集会 主催(才藤栄一) |
2015年 | 大学病院内に新リハビリテーションセンター(1,900m²) 開設 |
2017年 | ロボティックスマートホーム・活動支援機器研究実証センター 開設(センター長 才藤栄一) |
2017年 | 寄付講座 ロボット技術活用地域リハビリ医学講座 新設 |
2018年 | 大学病院内に新回復期リハビリテーション病棟(60床、4,000m²) 開設 |
2019年 | 才藤栄一 学長就任 |
2019年 | 第13回 国際リハビリテーション医学会世界会議 主催(才藤栄一) |
2019年 | 大高洋平 リハビリテーション医学 I 講座 主任教授 昇任 |
2023年 | 共同研究講座 Well-being 創出リハビリテーション医学講座 新設 |
2024年 | 大高洋平 藤田医科大学七栗記念病院 院長就任 |
2024年 | I・II講座を統合、リハビリテーション医学講座(大講座制:主任教授 大高洋平) |